キャンセル率を把握しよう
意外と知らないキャンセル率
自施設のキャンセル率を知らない予約担当者は意外と多いようです。
特にコロナ禍において緊急事態宣言やまん延防止などによるGotoや地方割引停止などで急激にキャンセルが増えることも多々あります。
そんな時にキャンセル率を計算できるようにしておくと、Forecastの再計算などに大きく役に立つはずです。
また販路別でもキャンセル率は大きく変わりますので細かくチェックできるようにしておくことをオススメします。
キャンセル率の計算式
キャンセル率 = キャンセル延室数 / (予約延室数 + キャンセル延室数)
上記のようにキャンセル率の計算は延室数で計算します。
延室数とは実際に稼働する(稼働する予定だった)部屋数のことをいい、1室で3泊の場合、3室としてカウントする数字です。
要するに部屋数×泊数で計算できます。
キャンセル率はキャンセルされた延室数をキャンセルを含む一度予約の入った延室数で除算することで算出可能です。
計算式自体はそこまで難しくはないのですが、ADRやOCCなどとは違い、ホテルシステムでは計算できないことが多いようです。
システムによっては仮予約やブロックの解放もキャンセル扱いとしてカウントされることもあり、実際の数字よりも遥かに大きな数字が算出されてしまうケースもあります。
それでもキャンセル率を計算したいあなたへ
ホテルシステムのCSVファイルでは計算できそうになければ、サイトコントローラーを使用するという方法があります。
この場合ですとリアルエージェント、OTA(自社サイトを含む)の個人予約のみの計算となりますが、基本的に個人予約のキャンセル率を知りたいのだからこちらに関しては問題がないはずです。
TL-リンカーンの場合は「予約業務→チェックイン日」を一ヶ月で設定してCSVを出して表を作成すれば各販路ごとにキャンセル率を割り出すことができます。
ねっぱんの場合も予約検索から一ヶ月に絞ってCSVを出せば計算は可能です。が、もっとざっくりとしたもので良ければ「分析→サイト別分析レポート」で予約件数とキャンセル件数を販路ごとに確認できますので、
キャンセル件数 / (予約件数+キャンセル件数)
上記の計算式で大体これくらいという数字は出せるでしょう。
手間いらずは正直あまり良く知らないのですが、何年か前のアップデートでCSVの吐き出しが可能になっているはずなので、表は作成できるかな、と思います。(今度調べておきます)
なぜキャンセル率を知るべきなのか
予約担当者からすればキャンセル自体がコスト(手間)となりますので業務生産性を考えれば、少なければ少ないほうがいいに決まっています。
販路ごとに計測することにより、どこのサイトのキャンセル率が高いのかを割り出し、対策を講じることも可能です。(例えばインバウンド主体の海外サイトだとキャンセルは多い傾向にあります)
日毎で計測できればどの日程において予約・キャンセルが動いているかも一目で確認できるようになるため需要も読みやすくなります。
キャンセルのタイミングも分析できるようなシートを作れば将来的なピックアップにキャンセルの予測も組み込みやすくなりますのでForecastの役にも立ちます。
また直前でのキャンセルがどの程度入っているかを知っていれば販売機会の損失を防ぐ戦略も立てやすくなります。
と、このように、キャンセル率を計測しておけばセールスの戦略の幅がグーンと拡がるのです。
キャンセル率の計算についてはサイトコントローラーごとにいつか紹介できればと思います。
まずは簡単な計算式で表を作成してみてはいかがでしょうか?